情報発信する理由
インコをもっと知って欲しい
「鳥って人に慣れるの？」
「飼い主のこと覚えるの？」
「すぐに死んじゃわない？」
「鳥がいるとオウム病になるんじゃない？」
これらは実際に私が友人や知人たちから聞いた言葉です。
我が家には私が小学校低学年の頃からセキセイインコがずっといましたし、生まれる前にも飼っていたことがあるそうで、鳥と暮らすのはごく当たり前のことでしたが、残念ながら一般的には正しく理解されていないようです。
ペットフード工業会の調査によると、2006年のペットを飼育している世帯の割合は、犬が29.2％なのに対して、鳥類はわずか4％程度。ペットといえば犬猫で、ペット専門店に行っても小鳥の飼育用品すら置いていないところもあります。欧米では「鳥とともに暮らす」という意識は浸透していると聞きますが、日本ではまだまだだな～と肌で感じています。
私が知人たちにインコの魅力や能力を説明すると、「鳥ってすごい」「インコって可愛いんだね」と言って頂けることが多くありました。インコの魅力に気付き、写真や日記を楽しみに、ブログやこのサイトに通ってくれる人もいます。触れる機会が少ないために理解されていないだけで、受け入れられないわけではないようです。
何事においても他人に理解されないのは寂しいことです。インコたちのためにも、私のためにも、もっとたくさんの方にインコを知って欲しいと思っています。
動物と暮らす喜びを、もっと多くの方へ
ペット禁止物件の多い日本ですが、それもまたほとんどが犬猫などの哺乳類が対象であり、小鳥1羽程度ならOKというところが多くあります。言うまでもありませんが、動物と暮らすのはとても楽しいことです。生活に潤いが出ます。動物は好きだけれどペットを飼えない家だから諦める、そんなの勿体ない。特に種類にこだわりが無いのであれば、ぜひ鳥と暮らすことをオススメしたいです。
動物と暮らすことによる健康効果
アニマルセラピーという言葉をよく目にするようになりました。セラピー犬が一番有名ですが、もちろんインコだって「セラピー鳥」になることが出来ます。私自身ストレス性の疾患を持っていますが、インコたちと濃厚な時間を過ごすことで日々癒されています。
動物と暮らすのは子どもにとっても良いことです。情操教育もそうですが、最近では、乳幼児期などの早い段階から動物と暮らしていると、アレルギーになりにくいという米国での研究が発表されています。私はそれを身近で感じたことがあります。私が生まれる前から犬や鳥をずっと飼い続けている我が家では、3姉妹とも動物アレルギーはありません。そして生後数ヶ月を我が家で過ごした従兄弟にもアレルギーが無いのですが、動物と暮らしたことの無いその妹は大変なアレルギーに苦しんでいます。直接関係があるかどうかは分かりませんが、もしかしたら……と思います。
ペットはアレルゲンになると言いますが、鳥類はさほど危険では無いと思います。そもそも哺乳類ではありませんから、哺乳類に寄生するダニやノミがつかない・つきにくいのです。また生活の中心がケージの中になりますので、環境を清潔に保つことがさほど難しくありません。
インコたちの生活環境の向上を目指して
日本には現在、鳥の飼料や飼育用品が非常に充実したショップというのは、数えるほどしかありません。またきちんと診察・処置出来る動物病院もごくわずかに限られています。何故かというと、鳥類の飼育が普及していないからとしか言い様がありません。ショップや病院を運営する方々もボランティアではありませんから、需要が少ない＝お金にならないことをやっている場合では無いのは理解出来ます。
特に医療の問題は深刻です。きちんと診られる病院でなければ、間違った対処法を教えられて大切な鳥を死なせてしまうこともあります。ですが鳥に慣れた病院は都市部に集中しており、地方在住の方には頭の痛い問題です。私は幸い隣市にとても良い病院があるのですが、それでも1時間近くかけて通っています。急を要する場合を思うと恐ろしいです。
ではどうすれば改善されるのかと言うと、需要を伸ばすのが一番の近道なのです。
正しい知識・高い意識を
ただ需要が伸びれば良いかというと、そうではありません。正しい知識と高い意識を持って飼って頂かなければ、儲けばかりを狙う悪質なショップが増えてしまったり、捨て鳥が増えてしまうという、最悪の事態になります。
啓蒙活動というと難しく聞こえますが、方法は簡単です。私たち愛鳥家が自分自身で正しい知識と高い意識を身につける努力をし、そしてどんな風に暮らしているのかをそのまま発信すればいいのです。飼い方を知らない方や、他人の飼い方に興味のある方は、それだけで私たちの伝えたいことを受け止めてくれます。
そのために私は外向きの情報発信を始めました。
